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カーテンガーデン



「だけどの壁」というお話。

カーテン&雑貨 カーテンガーデン
オーナー 藤井徹也

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だけどの壁。
なんだかちょっと前にバカ売れした新書のタイトルみたいだが、別にそれにあやかろうとしたわけではない。
(いやホント・・・)
「ああ、そんなこと分かってるよ。だけどさあ・・・」。
そう言ったりする時の「だけど」。その壁のことについて考えている。
みんなが誰しもそう思い、そうあるべきだよねと頷きあいもして、別にこと改めてあげつらうほどのものでもない。
だがその当たり前のようにみえることが、いざ実行してみようとするとそう簡単なことではない。その間には高い壁がある。
カーテンガーデンのオーナーである藤井徹也さんの話を聞いていて、そんなことを考えたわけなのだ。

例えばこういう話だ。
「試着もせずに服を買うなんて考えられます?」。
そう藤井さんが切り出した。
マネキンが着ている服が気に入ったからといって、そのまま買う人はまあいない。
ハンガーに吊るしてあるのをサイズと値札を確認しただけでレジに持っていく人もまずいない。
試着してみる。なのにカーテンを買う時には店に吊るしてあるのを検討するか、気に入るのが無ければ生地見本をめくって部屋に合いそうなのを探す。
そういうことが普通に行われてきた。
「ですが店の展示品を気に入ってくださったとしても、それがお客さんのお部屋にマッチするかどうかは設置してみないと本当のところは分かりません。ましてや生地見本だけで選べと言われてもかなり難しい」。 だったらどうする。うーむ・・・、あ、そうか、試着してみればいいじゃないかと藤井さんは考えた。


カーテンの試着ですって?
「ええ、お客さんがチョイスされた何本かのカーテンを持って帰っていただき、実際にご自分で部屋にカーテンを吊るしてみてマッチングを確認してらうようにしてるんです」。
あらま、大胆な。
でも確かにそうすればその部屋に合うカーテンを選びだしやすい。それに家族の意見も聞けるしね。
両脇に抱えきれないほどのサンプルカーテンを持って帰られる方もいらっしゃいますと藤井さんが言った。
なんだか嬉しそうだった。

いいものを選ぶには、実際に現場であれかこれかと検討するのがいちばん確かだ。
そんなことは誰にもわかっている。だけどその誰にもわかっていることを、誰もやってみようとはしなかった。
わかっていることと、やってみることの間に壁があったというわけだ。
ところが藤井さんはその壁をひょいと越えていった。
カーテンを売りたいのではなく、満足を買ってもらいたい。そう思っていたからだ。
そもそもカーテンはそう頻繁に買い替えるものではない。
だからこそ納得のいくまであれかこれか迷い、取っかえ引っかえ色々と試してみたいと思っても不思議ではない。
それにそんな時間はお客さんにとって、とても楽しい時間でもあるだろう。
その気持ちに藤井さんはこたえただけだ。
もし自分がお客であったら、すごく嬉しいだろうと思ったからでもある。
だから実行した。


まあそう言われれば、そうだけどさあ・・・と、やはり思われる方もあるかもしれない。
その時あなたは「だけどの壁」の前に立っている。
その壁は意外に高い。そうなのだがもし何を買ってもらいたいのか、何を伝えたいのかをもう一度考え直してみれば、その壁は少しだけ低くなるかもしれない。




かく言う記者自身が「だけどの壁」に囲まれているのだから世話ないが、少しばかり頭を切り替えてみれば、壁と見えたものがカーテンみたいになってふわりと向こうに行けたりする。
そんなことを妄想しつつ取材を終えた。



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