ちかばねっと奈良・京都

街角の本屋さん。
昔はどこの街にもありました。

こんな光景は、昔はどんな街角でも見かけたものだが、
最近では滅多に見かけなくなった。
本屋さんに限らず、商店街に人が集まらなくなって
しまったことが原因なのだろうが、この界隈も
ご多分にもれず、人でにぎわっているふうでもない。
それなのに、サン書房がこの場所で四十年以上も商売を
続けてこられたその秘訣は何なのだろう。
そんな疑問を胸にお店を訪ねてみた。

昔からやってきたことを
今もずっとやり続けているだけ。

昔は本屋さんが本を自宅まで届けてくれたものだ。
今で言う宅配が当たり前のことだった。
ところが日本の景気が良くなり、宅配しなくても
本が売れるようになると、いつの間にか廃れてしまった。
だが同時にそれは折角作った顧客との関係を
切るという事でもあった。そんななか、サン書房では
昔ながらに本の宅配を続けてきた。
顧客との関係を守り続けてきたということになる。
長続きの秘訣はどうもそこにあるようだ。

どこへでもとはいかないけれど、
まずはご一報を。

誰もやらないことを、やり続けていれば新たなニーズも
生まれるもので、飲食店や病院、それに個人宅へと
忙しく配達に回っているとのこと。
曜日によって配達するエリアが異なり、
あまりの遠方過ぎると断ることもあるらしいが、
よかったら一度電話をいれてみたらどうだろう。
もしお近くなら、ぶらりとお店に寄ってみるのもいい。
大型書店並とはいかないまでも、おっと思うような本に
出会えるかもしれない。