TOPちかばのモノ語り絵本「べんべけざばばん」のこと

ちかばのモノ語り 絵本「べんべけざばばん」のこと

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ちかばのモノ語り 第十一話
絵本「べんべけざばばん」のこと 絵本館

絵本作家 りとう ようい さん

rito

新年早々、 はじけておるわい。

今回は絵本なのである。
絵本を読む歳でも柄でもないけれど、ある縁で高の原に住む新人の絵本作家りとう ようい氏と知り合い、更に彼の処女作のタイトルが「べんべけざばばん」(この新春に発売)であるということを知るに及び、ナンジャソリャと興味を持って、どんな内容なの、なんでそんなタイトルをつけたの、絵本作家で食べていけるの、楽しそうな仕事なのになんでそんなにむっつりしているの、どの辺に住んでるの、結婚してるの、彼女はいるの、仕事は朝型それとも夜型なの、ご両親は健在なの、画材はどこのブランドを使ってるの、必要経費ってどれくらいなの、一枚の絵を完成させるのにどれぐらいの時間がかかるの、朝は何時ぐらいに起きるの、歯は起きたときに磨くの、それとも朝食の後なの、などと(ぜいぜい、息がきれた・・・)矢継ぎ早に質問をすると、小首を傾げてしばらく記者の顔を見つめ、そして視線を外して遠くを見やった。
解せぬ奴、と思われたようだった。

これはいかんと、記者根性はしばらく横に置いておき、
彼が最近気に入っているという紙を切り抜いて作る作品を見せてもらいながら、いいねえ、やるねえ、いかしてるねえ、色の組み合わせがきれいだねえ、発想がユニークだよねえ、ありだよねえ、夢があるねえ、うれしいよねえ、愉快だねえ、清々するねえ、さわりたくなるよねえ、ありえないよねえ、などと畳み込むように賛辞を呈すると、傾げた小首を元に戻して視線をこちらに向けた。
解る奴、と思ってくれたのかもしれない。

閑話休題。絵本のことである。
タイトルの「べんべけざばばん」の意味は読み進むうちに判明するが、
この言葉から連想されるように実に弾けており、リズミカルで、カラフルで、登場人物がこれまた多彩で、いかにもそれぞれ個性的で、晴れ晴れ天晴れで、荒唐無稽で、開けっ放しで、ストーリーの展開がダイナミックで、出鱈目もいいところで、それでいてすこぶる健やかで、実に愉快愉快であるのである。
作家自身は物静かな男のようで、このようなぶっ飛んだ絵本を物するふうには見えないのだけれど、
最近よく話しをするようになって、その体内に秘めたる奇天烈な部分が時折露出するようになった。
ま、物書きとか絵描きとかという御仁はすべからく変人奇人の類であるから、
その範疇のお人であることは間違いないことのようである。
で再度繰り返します。
りとう ようい作「べんべけざばばん」版元は絵本館。税込1260円。うー、やすい!
ということで興味をもたれた方は、兜台の絵本屋いちいの木をめざされたし。

取扱店絵本屋いちいの木
営業時間10:00〜17:00
定休日日・月・火
住所京都府木津川市兜台3-1-2 (地図
電話番号0774-73-8104
ホームページhttp://ichiinoki.blog130.fc2.com/
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