TOP特別連載企画お氣にいりを喫茶する。

お氣にいりを喫茶する。

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お氣にいりを喫茶する。
-ならやま茶館のメニューから-
第二回 龍井茶


中国緑茶の代表格といえるのがこの龍井茶である。
「ろんじん」と読む。
龍井と呼ばれる井戸のある村で採れるという。日本で言えば宇治茶ぐらいに有名でステイタスがある。
「心」と「腎」の流れに作用し、熱を鎮めてイライラを解消してくれる。
この夏、あまりの暑さと、ままならぬ取材と、一向にはかどらぬ原稿書きにひしゃげてしまっている記者のような者には、ドンピシャなお茶である。沁みるのである。
龍井茶は中国茶の中でも緑茶に分類される。水色は烏龍茶のように茶色ではなくて、薄く黄色い色をしている。日本茶の色に似ていなくもない。
お茶の葉は発酵が進むと赤黒くなっていく。一番発酵が進んだのが紅茶であり、烏龍茶はその中間あたり、
龍井茶はほとんど発酵させない。
ここが日本の緑茶と似ているところなのだが、日本では発酵を止めるのに蒸すのだが、中国では蒸さずに炒るのだそうだ。
想像できるように、蒸せば茶葉の色はそのまま残るけれど、炒ると色が変わってしまう。
だから緑茶といっても龍井茶の色は緑が薄い。
その葉を直接湯飲みに入れて、そこに湯を注いで飲むのが中国式らしい。
飲みきれば湯を足す。飲んだらまた湯を足す。二番煎じ、三番煎じは当たり前で、味も香りもなくなったら茶葉をかえる。このあたりが日本とは異なるところだ。
ならやま茶館でも、飲みきったら足し湯をしてくれるのだが、あまり何度も何度も頼むと、あの穏やかな谷山さんの顔に、あきれたねというような表情が浮かびかける。限度があるということなのだ。
見ると既に茶の色も香りもなくなって、ただの白湯になっている。
その頃には程よく効いたクーラーと龍井茶のおかげで火照った記者の脳も体もクールダウンして、
イライラもおさまり、谷山さんに負けない穏やかな微笑を浮かべて
「ではまたね」とならやま茶館を後にするということになる。

龍井茶  450円(税込)

第三回へつづく

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取材先薬食カフェ ならやま茶館
営業時間9:30〜20:30
定休日水曜日
住所奈良市右京1-3-1-3-112 平城第2ショッピングセンター (駐車場あります) (地図
電話番号0742-72-1168
ホームページhttp://narayamasakan.com/
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