ちかばねっと奈良・京都

お氣にいりを喫茶する。
-ならやま茶館のメニューから-
前口上

暑い時、寒い時、疲れた時や、心が折れかかった時、
イライラしたり、オロオロしたりしているような時、ならやま茶館のあの深い緑の色をした扉をめざす。　
扉を開けると透明な水の流れる川底のような静かな空間が
迎えてくれる。
ヒーリングな音楽が流れ、これまたヒーリングな低音の声の
持ち主がいらっしゃいと声をかけてくる。
どさりと席に腰を落とし、深く長いため息をひとつかふたつ。すると頃合を見はからってオーナーの谷山さんがそっとテーブルの上にお手拭を置く。
暑いだの、寒いだの、疲れただの、もうしんどいわだのと不定愁訴を口にすると、谷山さんはしばらく小首を傾げた後ひとつ頷いて厨房の中に消え、なにやらごそごそとやり始める。ややあって透明なポットに入った温かい飲み物がテーブルに置かれる。
茶色の透明の液体の中に何かが浮かんでいる。コレナアニと視線を向けると、谷山さんの解説が始まる。
それらをひとつひとつ取り上げて紹介していこうというのが、この連載の趣旨である。
人の体の中にある氣の流れ。その流れが乱れたり、滞ったりすると様々な症状として現れてくる。
これらの飲み物は、偏ってしまった氣の流れを整えてくれる自然からの恵で作られている。
良薬は口に苦しと言うけれど、これらはどれもが美味しく、それでいて心や体に良いというのだから
とてもありがたい。もしその中に｢これイケル｣というのがあったら、それがその時のあなたの氣の流れの不調を整えてくれるベストチョイスということになる。
相も変らずぼちぼち、のろのろとした連載進行になると思われるが、どうぞ氣ながにお付き合いください。

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